日々雑感 ・・・三題 「照鏡見白髪」 「登楽游原」 「石灰吟」
3年前にFull Time の身を洗い、コンサル事務所を開設し、
たいした Dutyも Responsibilityもない業務を細々と続けおる昨今。
その1
≪照鏡見白髪≫
宿昔青雲志 蹉タ白髪年
誰知明鏡裏 形影自相憐
by 張九齢(678-740) ・・・盛唐の人
若い頃は青雲の志を抱いとったけんど
挫折を繰り返して白髪の歳になってしもうた
鏡に写る自分の姿が可哀そうやなんて思いもせなんだわ
* 張九齢は唐代の宰相をも勤める。
二十代で科挙に合格、玄宗皇帝の下、中書令にまでなるが、李林甫や楊国忠(楊貴妃一族)らと衝突し荊州(湖北省)に左遷される。
官を退いた後は文学・歴史に親しんで過ごした。
その2
≪登楽游原≫
向晩意不適
駆車登古原
夕陽無限好 只是近黄昏
by 李商隠(812-858) ・・・晩唐の人
歳とると思い通りに行かんもんや
気晴らしに車で古原に登ってみたら
夕陽がえらい美しいやんけ
たそがれに近いっちゅうのに
* 古原: 長安の南にある小高い丘の名
【賣炭翁の解釈】
志なかばで老いていく吾身。
されど、西山に沈んでいく素晴らしい夕陽のように、今一度頑張ってみよう。
・・・・このBlogも頑張って続けよう
その3
≪石灰吟≫
千錘萬鑿出深山
烈火焚焼若等閑
粉骨砕身渾不怕
要留清白在人間
by 于謙(1398-1457) ・・・明の人
めちゃ痛めつけられて田舎から追い出されてしもうた
おまけに火であぶられたけど平然としてよう
身が粉々になっても恐がらんと
世渡りは清廉潔白で行くとしよう
【賣炭翁の解釈】
乱世の世、如何なる社会の荒波、また心ならぬ中傷に見舞われようと、毅然として高潔を保って生きていこうという、高い気構えを詠っている。
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