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2013年6月11日火曜日

日々雑感 ・・・三題 「照鏡見白髪」 「登楽游原」 「石灰吟」


3年前にFull Time の身を洗い、コンサル事務所を開設し、
たいした Dutyも Responsibilityもない業務を細々と続けおる昨今。


その1

 

≪照鏡見白髪≫   

 

 

   宿昔青雲志    蹉タ白髪年

   誰知明鏡裏    形影自相憐

 

   by 張九齢(678-740)   ・・・盛唐の人

 


  意訳 by 伊集院

  若い頃は青雲の志を抱いとったけんど

  挫折を繰り返して白髪の歳になってしもうた

  鏡に写る自分の姿が可哀そうやなんて思いもせなんだわ

 

 

* 張九齢は唐代の宰相をも勤める。 二十代で科挙に合格、玄宗皇帝の下、中書令にまでなるが、李林甫や楊国忠(楊貴妃一族)らと衝突し荊州(湖北省)に左遷される。

官を退いた後は文学・歴史に親しんで過ごした。



 

その2

≪登楽游原≫  


  向晩意不適   駆車登古原

  夕陽無限好 只是近黄昏

 

  by 李商隠(812-858)  ・・・晩唐の人 

 

    意訳 by 伊集院

      歳とると思い通りに行かんもんや

      気晴らしに車で古原に登ってみたら

      夕陽がえらい美しいやんけ

      たそがれに近いっちゅうのに

 

 * 古原: 長安の南にある小高い丘の名

 

 【伊集院の解釈】
 志なかばで老いていく吾身。

 されど、西山に沈んでいく素晴らしい夕陽のように、今一度頑張ってみよう。

  ・・・・このBlogも頑張って続けよう


その3

≪石灰吟≫  

 

  千錘萬鑿出深山

  烈火焚焼若等閑

  粉骨砕身渾不怕

  要留清白在人間

 


  by 于謙(1398-1457)  ・・・明の人


 

   意訳 by 伊集院

   めちゃ痛めつけられて田舎から追い出されてしもうた

   おまけに火であぶられたけど平然としてよう

   身が粉々になっても恐がらんと

   世渡りは清廉潔白で行くとしよう

 

 

  【伊集院の解釈】

   乱世の世、如何なる社会の荒波、また心ならぬ中傷に見舞われようと、

   毅然として高潔を保って生きていこうという、高い気構えを詠っている。

 



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