2024年末に中国渡航の短期ビザがようやく今年末までの限定付きで免除されたのを機に、十数年ぶりに上海を訪問。主目的は上海勤務時代のNS達と再会ではあったが、加えて上海今昔を肌で感じることでもあった。
第一の驚きは、街中では殆ど上海語が聴かれず、路を訊いても役に立たないいわゆる外地人が圧倒的に増えていることだった。偶々乗り合わせたタクシーの運転手は崇明島(長江河口の島)からの出稼ぎで来たばかりで、土地勘も殆どなく、こちらが右だの左だの、指示しなければならない始末。新来の外地人がタクシーの運転手にありつける者はまだマシな部類で、大半の稼ぎ場所が宅配業となっていることだ。
因みに、彼らの運転するのは自転車ではなくダッシュ力の優れた電動バイクなものだから、明らかにガソリン車を後塵に配し、また圧倒的な数で以って道路を席巻しているのである。おまけに、空いている歩道をハイスピードで通り抜けるものだから、歩行者には危険極まりない。
宅配の電動バイクの大群 |
この宅配者のユニホームのキャッチコピーが秀逸!
野菜買うのも瓜を買うのも、、全部言いつけてね
お腹すいたの?
安心して! 時間通り届くからね
何故これほどに宅配が増えたのか? それはコロナ期のステイホームで宅配需要が増加したのと、内陸地方の仕事不足からの脱却で上海のような大都市圏への出稼ぎが増えたことが相乗効果となっている。更には、BYDに代表される蓄電池の技術発達・性能向上により、電動バイクが安価で手に入ることが拍車をかけている。要は数万円足らずのお金を持って上海に行けば、毎月数十万円以上稼げるというもの。
注文する客の方もこれまた度を超えていて、それこそ醤油一本とか、西瓜一個とか、取り敢えず必要なものだけを頼むようだ。私が泊まっていた長期滞在者用のアパートメントホテルでは、そのフロントカウンター付近にはこの種宅配専用の受入棚も置かれていた。
えっ! 大の大人が電動バイクではるばるこんな小さな一品を!
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