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2025年7月21日月曜日

 久々の上海今昔 その2


  次なる驚きは、街中が綺麗になっていることだった。

以前は、ポリ袋や食べ物のカスが道路脇に散乱しているのが当たり前だったが、今やなし。
また、文化大革命の影響で軽視されていた文化財や建築物への保全が進んできていることだった。勿論あの伝統的なパジャマ姿のおばさんとかも影を潜めている。
  
  上海といえば外灘をぶらり、その後外灘の中山東一路より一本西の四川中路と福州路との交差点にある旧三井物産ビルを再訪した。
因みに、解放前の道路の呼称は北から数えて、大馬路(南京東路)、二馬路(九江路)、三馬路(漢口路)、四馬路(現福州路)なっていて、ディックミネのヒット曲「夜霧のブルース」に 
♪青い夜霧に灯影が紅い どうせおいらはひとり者 夢の四馬路か虹口の街か、、♪ 
とあるところ。

  行って吃驚! 
壁も綺麗に洗浄され、花崗岩の白とレンガの赤とのコントラストが映える。
また以前にはなかった「優秀歴史建造物」の看板が堂々と掲げられていて、その建造は1903年(明治36年)とある。
因みに、三井物産の海外第一号店は1877年(明治10年)の上海なのである。








  私が駐在していた1980年代後半の頃は、花崗岩であしらえた門柱の井桁三(トレードマーク)が削り取られ、記憶から消し去るように街中に沈みこんでいたし、訪れる私もなるべく周囲の目に止まらぬようこっそり、そそくさと写真に納めたものだったが、今や堂々である。


正面玄関 1985年



2025年


 また上海支店ゲストハウスは、他の国の迎賓館等とともに、開放後は瑞金賓館として運営されていたが、今回の訪問でインターコンチネンタルの運営となっていた。
クラシックな建物と緑あふれる庭園と芝生に包まれ面目一新、新たに建造された本館はまさに外観はクラシックだが内部は芸術的モダンスタイルである。
   
新造のインターコンチネンタルホテル本館


吹き抜けのロビー



解放前の物産上海支店ゲストハウス







                  



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